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ロスカット あの日の涙 虹となる

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かってイギリスの通貨ポンドは世界の基軸通貨であり、1980年代後半まではポンドは欧州通貨の中でも比較的高く評価されていた。

しかし、当時のイギリスは過度な社会保障制度や基幹産業の国有化等の政策によって国民の勤労意欲低下を招き「英国病」と揶揄されるほどの深刻な経済低迷状態が続いていた。

それにもかかわらずポンドの国際的な価値は是正されず、実体経済との乖離が浮き彫りになりつつあった。

これに目をつけたのがハンガリー出身のユダヤ人投資家、ジョージ・ソロスである。

ソロスはポンドが過大評価されていると考え、総額100億ドルにも及ぶポンドの売り浴びせを行った。

ソロスに続けとばかり、世界中の投機家もいっせいにポンドを売って、ポンドの下落を加速させた。

これに対抗すべく、イングランド銀行は政策金利引上げを実地して為替レートを買い支えようとしたが、ソロスをはじめとするヘッジファンド勢はひるむことなく英ポンドを空売りし続けた。

下落しつづける英ポンドに対して、イギリス政府は打つ手がなくなり、最後には白旗をあげた。

政策金利は元の水準に戻され、その後、更なる金利引下げを行った。

一方、イギリス政府との戦いに勝ったソロスは、10億ドル超もの利益を手にしたと言われる。

この事件を機にジョージ・ソロスの名はヘッジファンドの帝王として世間一般にも広く知られるところとなる。

今日においても莫大な資金を有するヘッジファンドは大きな影響力を持っており、日本の為替市場においても大量の円買いや円売りを仕掛けているとされる。

ソロス率いる「クォンタムファンド」は2013年のアベノミクス相場でも日本円にして1000億円もの利益を上げたと言われる。

それらのヘッジファンドを上回る規模のリアルマネーを扱う世界最大の機関投資家が日本に存在する。

国民年金や厚生年金の公的な運用機関であるGPIF、年金積立金管理運用独立行政法人だ。

その運用額はおよそ120兆円といわれ、世界第2位のノルウェーの政府年金基金の57兆円を大きく引き離している。

あまりの巨額の資金を持つことからGPIFはクジラと称され、世界中の投資家からその一挙手一等足に注目が集まっている。

クジラが一度動き出せば、海外勢も我も我もとごばんざめのように追随してくる。

ヘッジファンドやGPIFが今どのようなポジションを持っているのか、その動向やニュースはネットや経済紙などで比較的容易に手に入るので、まめにチェックしておきたい。
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[ 2015/11/24 17:06 ] ファンダメンタルズ | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

ジョンメリ

Author:ジョンメリ
こんにちわ。ジョンメリと申します。HNはLTCMのジョン・メリウェザーから頂戴しました。トレーダー歴約8年。2006年までは南ア通貨をスワップ金利目的で高レバレッジで運用。しばらく右肩上がりの相場が続き、わが世の春を謳歌していました。が、2007年8月17日にサブプライムローンに端を発する大暴落に遭遇。2008年はベアー・スターンズショックの下落で多大な損失を被り、マーケットから退場せざるを得ませんでした。精神的なダメージから一時は真剣に引退も考えましたが、ここにきてようやく傷も癒えました。現在はデイトレに手法を変え、再び外国為替取引に挑戦しています。

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