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単利運用と複利運用の比較

トレードによって得た利益を再投資せずに元本を固定して運用する「単利運用」と、投資効率を最大限に生かすために利益を再投資して運用する「複利投資」では、どちらがいいかということは昔から議論されてきた問題だ。

どちらもそれぞれメリットとデメリットがあり、投資する商品によっては複利効果を使うと失敗しやすくなるケースもあることを知っておきたい。

もちろん資金効率だけを考えれば、単利より複利で運用したほうが利回りがいいのは明白だ。

ただし、それには条件があり、常に一定の収益が得られた場合に限られる。

すべてのトレードで勝つことはとうてい不可能で、勝率は保証されたものではない。

仮に50%の勝率で100万円の資金を10回取引した際の、単利と複利の運用結果を比較してみよう。

単純に5回勝って、5回負けさせるという条件で、一回ごとの取引は±10%で統一した場合、最終的に残る資金はどちらの方が多いのか。


          ・単利の場合    ・複利の場合
 
 1 回目 (勝)  110万円      110万円
 
 2 回目 (勝)  120万円      121万円

 3 回目 (勝)  130万円      133万円

 4 回目 (勝)  140万円      161万円

 5 回目 (勝)  150万円      177万円
 

 6 回目 (負)  140万円      159万円

 7 回目 (負)  130万円      143万円

 8 回目 (負)  120万円      116万円

 9 回目 (負)  110万円      104万円

10 回目 (負)  100万円       094万円



勝率50%で単純計算すると、最終的に残る資金は複利よりも単利の方が多いという意外な結果がでている。

複利での運用は安定して利益が発生しているときは爆発的な加速力で資産が増えていくが、損益が50%の確率では、なんと単利の運用に比べパフォーマンスが落ちてしまうのだ。

毎年の金利が確定されているような保険などの投資商品であれば、複利の運用が有利なのは間違いない。

しかし、勝ったり負けたりを繰り返す、FXのようなギャンブル性の高い金融商品では、複利は諸刃の剣として機能する。

複利効果の最大の弊害は、常に全資産をリスクにさらしているために、大きな価格変動が起こった場合、想定外のドローダウンを食らう危険性があることだ。

したがって、複利と単利とでは、どちらがより安定して利益を積み重ねることができるかと考えた場合、後者のほうがリスクを軽減できるといえる。

このように完全な複利運用は資金管理を考えるうえで問題がある。

かといって単利のみでの運用は、長期的な利益の絶対額では複利の運用に比べ、かなり見劣りがするのも事実だ。

そこで、現実的な選択肢としては、「リスクをヘッジしながらの複利運用」をお奨めしたい。

たとえば100万円で運用を開始したとして、その利益を複利で増やさず100万になるまで別にストックしていく。

100万に到達した時点で、利益の半分の50万を組み入れ150万で運用していくという単利投資に複利の効果を加えていくというプランだ。

また複利で運用する代わりに、一定の目標金額に達したら、定期的に資産の一部を引き出すといった方法も考えられる。

このようなやり方で、全資産をリスクに晒すことなく、複利効果を少しずつ享受していく。

常にリカバリーできる余剰資金をキープしておくことで、心理的にもトレードの負担が軽減できる。

投資で大きく資産を増やしていくうえで、たしかに複利効果は無視できない。

しかし、何よりも重要なのは、万が一大きな津波が来た時にダムの決壊を防ぐ術をもっているかどうかだ。
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[ 2015/05/27 01:03 ] 資金管理 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

ジョンメリ

Author:ジョンメリ
こんにちわ。ジョンメリと申します。HNはLTCMのジョン・メリウェザーから頂戴しました。トレーダー歴約8年。2006年までは南ア通貨をスワップ金利目的で高レバレッジで運用。しばらく右肩上がりの相場が続き、わが世の春を謳歌していました。が、2007年8月17日にサブプライムローンに端を発する大暴落に遭遇。2008年はベアー・スターンズショックの下落で多大な損失を被り、マーケットから退場せざるを得ませんでした。精神的なダメージから一時は真剣に引退も考えましたが、ここにきてようやく傷も癒えました。現在はデイトレに手法を変え、再び外国為替取引に挑戦しています。

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