ロスカット あの日の涙 虹となる

リスクと快楽

人はなぜ冒険するのか?

ちなみにチンパンジーは冒険をしない。

人間に最も近いDNAをもつチンパンジーだが、そもそも「冒険」という概念がないのだ。

冒険は人間だけがする極めて特殊な行動といえる。

山登りとか、カヌーとかのアウトドアスポーツに共通する非生産的な行為は、まさにそこに危険が存在するからこそ挑戦するのだろう。

極端なハナシ、前人未到の山域にアタックするアルパインクライミングは、生命の危機に晒されるような険しい場所にどれだけ近づけるかというゲームのようなものだ。

人は「死」を意識するような窮地に直面することで、「生きている」という喜びを実感できる。

その目標は大きくなればなるほど危険度が増すが、同時にそこから得る快楽も増す。

リスクを見極められずアクセルを踏み続けたらアウト、無事に帰ってきたらセーフ。

山頂などの目的地がすぐ目の前であっても、天候が悪くなるような予感がしたら、そこで迷わず「引き返す勇気」と「冷静な判断力」が必要になってくる。

トレードでいう「損切り」が上手くできないと、アルパインクライミングでは命が幾つあっても足りない。

リスクを受け入れるからこそ、リターンが得られる。

トレードの本質も、リスクを麻薬のように感じるところがある。

「お金を儲けること」だけが目的では、このゲームを長く続けていられない。

登山家が功名心ではなく「そこに山がある」から登るように、トレーダーも難解なゲームを攻略するようなモチベ―ションを持ってマーケットに参加している人が多いのではないだろうか。

トレーディングという能動的な投資行動は、他人に運用してもらう「投資信託」とは根本的に異なる。

そこは過酷なアルパインクライミングに挑む山岳プロフェショナルだけが集う世界に似ていて、ある程度のスキルを持つ熟練者じゃないと生き残れない。

いきなり株やFX、仮想通貨のトレードをするのは、登山初心者が2泊3日のテント泊北アルプス縦走にチャレンジするようなものだ。

登山を楽しむどころか、道に迷って遭難してしまう確率が高い。

アメリカのミシガン大学の研究リポートによると、アルパインクライマーやサーファー、陸上などのアクティブなスポーツで、プロとして飯を食っていける確率は全人口の0.5%に過ぎないという。

トレーディングの世界で専業トレーダーとして長期にわたって稼ぎ続けることができる確率も、全人口の0.5%ぐらいか、あるいはもっと少ないのかもしれない。

一般的な億トレーダーだと、オリンピック日本代表の最終選考二次予選まで残った人達と同等のレベルか。

CIS、BNFあたりの金メダリストクラスになるには、神様が突然変異的に作ったモンスター級の才能が不可欠だと思う。
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[ 2018/02/24 05:36 ] 雑惑 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

ジョンメリ

Author:ジョンメリ
こんにちわ。ジョンメリと申します。HNはLTCMのジョン・メリウェザーから頂戴しました。トレーダー歴約8年。2006年までは南ア通貨をスワップ金利目的で高レバレッジで運用。しばらく右肩上がりの相場が続き、わが世の春を謳歌していました。が、2007年8月17日にサブプライムローンに端を発する大暴落に遭遇。2008年はベアー・スターンズショックの下落で多大な損失を被り、マーケットから退場せざるを得ませんでした。精神的なダメージから一時は真剣に引退も考えましたが、ここにきてようやく傷も癒えました。現在はデイトレに手法を変え、再び外国為替取引に挑戦しています。

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