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ロスカット あの日の涙 虹となる
月別アーカイブ  [ 2018年06月 ] 

脳とトレード

トレードしているとき、人の脳内ではどのような事が起きているのか?

なぜ投資家はトレードで損をしてしまうのか、どうして自分の設定したルールに従い続けるのが難しいのか、その理由を医学的検証結果をもとに、最新の脳科学と脳のスキャン画像を使って説明している。


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本書の第2部の「感情と投資」では、ウォーレン・バフェットの言葉が引用されている。


「投資で成功するかどうかはIQとは関係ない。IQは25もあれば充分だ。並みの知性があれば、あとは、本能を制御する特性があればいい。多くの人が本能を制御できずにトラブルに陥っている」


つまり、投資で成功を収めるには人間の本来持つ感情のコントロールが不可欠ということ。

たとえば、ポジションを持っていないときは、理知的に考える脳が優位性を保っていられるが、一度ポジションを持つと感情をつかさどる脳が優位になる。

このために事前に考えているリスク許容量と、現実にリスクに直面したときのリスク許容量には大きなギャップが生じる。

キャリアの浅いトレーダーは自分のリスク許容量を過大評価しているケースが多く、最大50%のドローダウンなら耐えられると思っているが、現実には15%程度のドローダウンで冷静な判断力を失ってしまう。

これにより含み益よりも含み損を長く保有してしまい、収益性も低下してしまう。

トレードを行う際、人の脳にはなんらかのバイアスがかかっている。

バイアスの要因は脳回路の奥深いところにあるために、無意識のうちにバイアスが投資判断に影響してしまう。

本書で紹介されている行動ファイナンス理論や脳神経科学を知ることで、そうしたバイアスの影響を意識して避けられる。

本書の第4部では、具体的に儲かる脳を作るにはどうすればいいかについて言及している。

ただし、これをすれば確実に儲かるとか、具体的な手法について書いてあるわけではない。

かわりに、投資スキルとは直接関係がない脳の構造や神経伝達物質、薬物の名称がたくさんでてくる。

そういったことに興味がないのであれば、読み続けるのが苦痛に感じるかもしれない。

定価3800円と投資本にしては高価だが、600ページと分厚く、コンテンツの充実度を考えればお買い得といえるだろう。
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[ 2018/06/06 13:15 ] 書籍 | TB(0) | CM(0)

マドル・スルー

トレ-ドと運は切っても切り離せない関係にある。

困難な問題に直面したとき、「勝者のように果敢かつ断固とした態度」で臨むか、「おずおずと不安げな態度」で臨むかで、人生は大成功にも大失敗にも終わる。

自分は運がいいと信じていればそうなるし、運が悪いと思ったら運が逃げてしまう。

失敗や過酷な運命を嘆いていると、本当につきがなくなっていくものだ。

「挫折を経験したことのがない者は、何も新しいことに挑戦したことがないことだ」とアルベルト・アインシュタインは言ったが、自分の限界を超えるような難しい課題に挑戦しているときは、必ずと言っていいほど大きな壁にぶち当たる。

物事がうまくいかないときや、自信を失いかけた時こそ、「勝者の姿勢」を貫かなくてはいけない。

アメリカ西海岸のシリコンバレーの起業家のあいだでよく使われる言葉のひとつに、マドル・スルー(muddle through)という言葉がある。

ベンチャー起業家が、資金繰りに困ったり、倒産の危機に立たされたりしたときに、困難を乗り越えるプロセスのことを、マドル・スルーという言葉で表現する。

ブレークスルー(break through)の反対語ともいえる言葉で、文字通り、「泥をかき分けて進む」という意味だ。

ブレークスルーとは、決められた目標に向かって突き進み、正しい方向に正しく努力した結果、目的を達成することだが、マドルスルーとは、泥の中に放り込まれ、視界がまったく塞がれた手探り状態で出口を探し求め進んで行くということ。

トレーディングの現場でもマドル・スルーのような局面は頻繁に起こりうる。

しかし、泥の中を試行錯誤しながらもがいていく先に、現状を打ち破る打開策がかすかに見えてくる。

自分の居心地のいいコンフォートゾーンの中にいると、長期的には少ない取り分で生涯が終わってしまう。

攻める姿勢を忘れたら、マ-ケットの世界に居場所はない。

リスクを取らずに成功する方法など、この世に存在しない。

怖いのは、行動を開始する瞬間だけだ。

行動のさなかでは、恐怖は消える。

そして、最後まで諦めずに「勝者の姿勢」を貫いた者だけに、運命の女神が微笑む。

もちろん彼女はきまぐれだから、常にリスクを取る人の味方をするとは限らない。

勝ったと思った瞬間から、奈落の底につきおとされることは珍しくない。

結局のところ、トレ-ディングという作業に明確な答えはなく、この修羅の道を選択したからには、泥の中をもがき苦しみながら進んでいくしかないということだろう。
[ 2018/06/06 10:17 ] 教訓 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

ジョンメリ

Author:ジョンメリ
こんにちわ。ジョンメリと申します。HNはLTCMのジョン・メリウェザーから頂戴しました。トレーダー歴約8年。2006年までは南ア通貨をスワップ金利目的で高レバレッジで運用。しばらく右肩上がりの相場が続き、わが世の春を謳歌していました。が、2007年8月17日にサブプライムローンに端を発する大暴落に遭遇。2008年はベアー・スターンズショックの下落で多大な損失を被り、マーケットから退場せざるを得ませんでした。精神的なダメージから一時は真剣に引退も考えましたが、ここにきてようやく傷も癒えました。現在はデイトレに手法を変え、再び外国為替取引に挑戦しています。

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