ロスカット あの日の涙 虹となる

トレードルールを作る

トレードルールを構築するのは、プロ野球選手が自分に合ったバッティングスタイルを見つけることにも似ている。

一流と呼ばれる選手は誰もが自己流のバッティングスタイルを確立している。

ピッチャーの球をすべて打つのはとうてい不可能で、いかにボール球に手を出さず、ストライクゾーンに来た球を狙ってヒットにするという技術は、自分の得意なチャートパターンを狙い撃ちするトレーダーのスキルと共通するものがある。

「バッティングというものは、常に変化している」とイチロー選手も述べているように、バッティングスタイルもトレーディングもこれが正解といった答えがない。

10割のアベレージを残すバッターがこの世に存在しないように、トレーダーが100%の勝率を目指す必要はない。

野球は失敗のスポーツだといわれるが、トレーディングでも負けることは勝つための必要経費と考えるのである。

トレード手法を構築するには、まず仮説を立てることから始まる。

最初から完成度の高い手法を目指す必要はない。

あらゆる相場で通用するような魔法のような手法はありえないということが前提となる。

アイデアが思いつくままに、状況に応じたいくつもの仮説を立ててみる。
大切なのは、できるだけルールを明文化しておくことだ。

具体的な数値を細かく設定しておくことで、自分の悪い癖を修正することができ、勘に頼ったイージーなトレードを未然に防ぐことができる。


・移動平均線の20EMAが下向きで、その下のサポートラインをロウソク足が陰線で抜けたら、ショートでエントリー。

・移動平均線の20EMAが上向きで、その上のレジスタンスラインをロウソク足が陽線で抜けたら、ロングでエントリー。

・利食いは、レジスタンラインより10Pips下がったポイント、損切りはレジスタンラインより15Pipsあがったポイントとする。



例えば、このようなシンプルな仮説を立ててみる。

そして、その仮説が実際に相場で利益がでるのか検証してみる。

アジャストしなかった場合、そこからまた新しい仮説を考えたり、ルールを付け加えたりする。

仮説も確かめなければ、ただの先入観となる。

他人の手法を真似てみるだけでは、トレードの実力は身につかない。

よく著名なトレーダーが書籍やブログで自分の使用しているインジゲーターを販売していることがあるが、それはイチロー選手が、「これを使えば僕と同じような打率で打てます」といって自ら使用しているバットを売っているようなものだ。

勝てているトレーダーと同じインジゲーター、同じ手法を使っても、必ずしも勝てるようになるとは限らない。

三冠王を獲得したミゲル・カブレラの打撃スタイルを真似しても、簡単に打てるようにならないのと同じことだ。

トレードの手法というものは、実践で試行錯誤しながら編み出していくものだ。

自分のオリジナルの手法を考えるというプロセスそのものが、相場の理解を深めるのに役立つ。

トレードルールを作るうえで、期待値は重要な要素だ。

期待値とは、1回のトレードをこなすことによって期待できる損益のことで、そのトレードルールで何回負けて何回勝ったのか、その平均損失と平均利益を知る必要がある。

計算式は以下のようなものになる。


1回のトレードの期待値 = 通算利益率 ÷ トレード回数


いくつもの仮説を検証し、その中から期待値の高い手法を見つけることによって、トレーダーはようやく自分を守る強固な城壁と武器を手に入れることになる。

核となる手法をひとつ持つことは、マーケットで生き抜くための精神的な支えになる。

優れた手法は、トレーダーの骨格に相当するもので、道に迷ったときに戻るべき指標の役割を果たすのである。
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[ 2014/02/27 07:47 ] ストラテジー | TB(0) | CM(0)

売買履歴を吟味する

将棋の世界では、一局を一つの「作品」と考え、後世に美しい棋譜を残すことにこだわる棋士達がいる。

その手順の流れの美しさ、攻防のバランスなど、多くの人の鑑賞に値する棋譜を作り上げたいという欲求は、純粋にいい将棋を指したいという向上心からくるものだろう。

ある棋士は対戦相手に悪手を指されると、局面が自分に有利な展開に進んだとしても、棋譜が汚れてしまうという理由からイラッとくるらしい。

美しい棋譜かどうか判断基準は、将棋の弱い人には理解できない領域だ。

お互いの器量を認め合う達人同士の戦いだからこそ、その対局に勝敗を超えた“美しさ”を見出すことができるといえよう。

棋譜には、その棋士の知性、戦略、性格などが如実に表れる。

将棋の棋譜に相当するものが、トレーダーの売買履歴だ。

売買履歴にも“美しい”ものと“汚い”ものがあり、裁量トレードのスキルの優劣が反映される。

細かい勝ちトレードが多いが、1回につき負ける金額も大きいというのはビギナーに顕著な特徴だ。

いわゆるコツコツドカンといった取引は、“汚い”売買履歴の部類に入る。

“美しい” 売買履歴よりも、“汚い”売買履歴のほうが大きく勝つ場合がある。

例えば、ナンピンを繰り返し、含み損に耐えたあげく、最終的に大きな利益になったとしよう。

これは相当に“汚い”売買履歴に該当する。

負けなかったから結果オーライだとし、同じようなトレードを繰り返していると、いつか大きなドローダウンを食らうことになる。

結果的に負けてしまったが、あらかじめ決めておいたポイントで損切ったのなら、それは“美しい” 売買履歴として記録される。

“美しい”売買履歴のひとつの基準となるのは、勝った金額が大きいことでも、連敗が少ないことでも、勝率が高いことでもなく、一定のルールに従って利大損小のトレードが出来ているかどうかによる。

スキャルピングのような超短期売買であれば、勝率にこだわる必要があるが、通常のデイトレードであれば、リスクリワードレシオに比重をおいたトレードを心掛けなければならない。

よく○○連勝したとか表面的な数字を目標に掲げるトレーダーがいるが、連勝記録にこだわると損切りのタイミングが遅れるという弊害があるうえに、トレードのパフォーマンスの質を低下させる原因にもなるのでやめたほうがいい。

手法に迷いが生じていたり、一時的な感情にまさせたトレーディングをすれば、必然的に売買履歴が汚くなる。

何らかの一貫性を持ったトレーディングを続けていれば、売買履歴にも整合性がでてくる。

デイトレード、スイングトレードにかかわらず、その日の締めに売買履歴を見直すのは有意義な作業だ。

「ここでエントリーした根拠はなんだったのか」

「どうしてここで損切りできなかったのか」

取引している通貨ペアのチャートと照らし合わせながら、頭の中で今日一日のトレードを再現する。

売買履歴を吟味し、日々のトレードを客観的に検証することで自分の弱点が浮き彫りになってくる。

“美しい”売買履歴を意識することで、確実にトレーディングが上達していくのである。
[ 2014/02/25 23:33 ] 教訓 | TB(0) | CM(0)

資金管理とバルサラの破産確率

サッカーやバスケットなどのスポーツでも、覚えたての頃は点を取ることに熱中しがちだ。

派手なダンクを決めたり、豪快なシュートを放つことはゲームの醍醐味であり、大きなカタルシスを感じることだろう。

得点能力が秀でていることは優れたブレイヤーであるひとつの基準にはなるが、それだけではゲームを支配することはできない。

勝負に勝つにはオフェンスだけでなく、守備や戦術も大切な要素だ。

多くのトレードの教科書には、損切りの重要性や利大損小のトレードをしなければならないといった教訓が必ずといっていいほど書かれている。

しかし、多くのトレーダー予備軍の人たちの関心は、オフェンススキルに偏っている傾向が強いようだ。

実際にどうやって稼いだらいいのか具体的な手法、聖杯を見つけることが、投資で成功する近道だと誤解している人が少なくない。

だが、他のスポーツと同じく、攻撃だけでなくディフェンススキルをしっかり学ばないと相場で勝ち残ることはできない。

優れたトレーダーとそうでないトレーダーの違いは、トレーディングにおいては手法は重要ではなく、資金管理がいかに大切であるか理解していることがあげられるだろう。

資金管理こそがトレードの要であり、相場で生き残るための最も大切なスキルといっても過言ではない。

それまで投資経験のない初心者が2ヶ月で10万を6億にした、あるいは半年で1万を1千万にしたという話は、レバレッジが利かせられるFXでは決して珍しいことではない。

では、それらの短期間で大金を手にしたトレーダーがその後どうなったかといえば、ほぼ例外なく淘汰されてしまっているのが現実だ。

ビギナーズラックによって資金を何倍にもするトレーダーが多い反面、ほとんどの人が一年以内で有り金をすべて失うといったデータもある。

エッジの効いた手法を編み出したにもかかわらず、資金管理に対する認識が甘く、ほどなくして退場していくトレーダーが後をたたない。

たとえ勝率70%の手法であっても、一回の勝負に資金のすべてを賭けていたなら、たった一度のミスでゲームオーバーだ。

20回連続で勝っても、最後の1回ですべてを失う。

正の期待値を持つストラテジーでも、過大なリスクをとれば、破産する確率が高いのである。

適切なボジションサイジングは、個人のトレーディングスタイルや資金によって異なる。

資金管理は奥が深い。

一般的によく言われるのが、1回のトレードにおける許容損失をトレードの運用資金の2%以下に抑えるというものだ。

損失リスクが運用資金の2%以下であれば、仮に負けが数十回連続したとしても破綻することなくトレーディングを継続できる。

運用資金が100万円であれば、許容リスクの計算式は、1,000,000円×0.02=20,000円となり、許容リスクは2万円となる。

1回のトレードではなく、期間によって許容損失を決めるやり方もある。

例えば、一ヶ月の許容損失が10%以内というルールなら、損失が10%を超えた時点でその月のトレードは禁止にするというものだ。

過去に多くのトレーダーが「資金の何%をリスクにさらしたらよいのか」を模索してきた。

マネーマネジメントの考え方、手法にはさまざまなノウハウがあり、海外ではそれ専門に書かれている書籍が何冊もある。

よく知られている資金管理術のひとつとして「ケリーの公式」があげられる。

この手法をヒントにして、ラリー・ウィリアムズは1987年のロビンスカップで1万ドルを100万ドルにするといった驚異的リターンをたたき出し見事優勝した。

この「ケリーの公式」と似たものに、ラルフ・ビンスの「オプティマルf」がある。

簡単に説明すれば、期待値がプラスであるトレードを繰り返した場合、1回当たりにどのくらいのリスクを取ればトータルで最も利益を上げることが出来るかを数式で示したものだ。

昨今では「バルサラの破産確率」がメジャーな指標として用いられている。

売買の勝率と損益比率のデータをもとにして、どれ位の割合で破産するかを数値に表したもので、過去のトレード履歴からその破産確率を分析できる。

バルサラの破産確率を求めるには以下の3つを知る必要がある。


・ペイオフレシオ = 平均利益額÷平均損失額

・勝率 = 勝利数÷トレード数

・資金にたいして1トレードでのリスク許容範囲


下の図がバルサラの破産確率表である。

バルサラの破産確率


縦軸に勝率、横軸にペイオフレシオが表示されている。

例えば、勝率50%でペイオフレシオが1というところを見てみる。

勝率50%で損失と利益も同じなら、かろうじて相場で生き残れるかと思いきや、なんと99%もの確率で破産するという恐ろしいことになっている。

勝率60%でも、損益率が0.5、つまり利小損大のトレードを行えば100%破産するのである。

実際のトレードではスプレッドなどの手数料が加味されるので、表のシュミレーションより破産する確率が高くなるだろう。

破産確率を0%にするためには、勝率を80%以上に上げるか、勝率55%以上でペイオフレシオを1対5の割合にする必要がある。

ペイオフレシオが1では、勝率をつねに60%以上にキープしなければいけない。

こうしてみると破産がいかに身近なものであることがよくわかる。

この破産確率表では、リスクにさらす資金の割合は1%で計算されている。

ナウザー・バルサラによれば、破産確率は5%以下が望ましいとされる。

破産確率を1%以下におさえれば、危機的状況に晒されることなく安定したトレーディングが継続できるという。

相場の世界は100人いれば、その中の95人が退場していく厳しいものだ。

とはいえ、どこかで必ずアクセルを踏み込んで、勝負に出なくてはならない時がある。

損失の可能性、破産する確率を念頭に置き、それに見合う以上のリターンが見込まれる場合のみ、積極的にリスクを取っていく勇気が必要だ。

リスクを恐れるのではなく、リスクをコントロールしていくことが、残り5%の勝ち組トレーダーとして勝ち残る布石となるのである。
[ 2014/02/22 02:33 ] ストラテジー | TB(0) | CM(0)

"天才"に生まれ変わる「一万時間の法則」

"天才"に生まれ変わる「一万時間の法則」なるものがある。

何らかの分野でトップを極めるには最低限の練習量が必要で、いわゆる天才と呼ばれるようなレベルまで到達するには、例外なく、“一万時間”を要するというものだ。

FXで成功するのも、この「一万時間の法則」は当てはまりそうである。

運や偶然の助けを借りず、確かなトレーディングの実力を身に着けるには、ただひたすらチャートを見ることに尽きる。

トレーディングの技術を獲得することは、ひとつの言語を習得することにも似ている。

頭で覚える知識は、陳述記憶といって、内容を言語化することが可能だ。

トレーディングの技術、そのコアとなるエッセンスは言語化することが難しい。

頭で理解するだけではなく、実践的な技術をマスターするには、どうしても長期間の修練が必要となる。

しかし、“一万時間”と一言でいうが、想像以上に長い時間だ。

仮に1日10時間チャートを見続けたとしても、週5日間として、1年で250日、時間では2500時間となる。

“一万時間”を満たす為には4年かかる計算になる。

サラリーマンともなると一日3時間程度が限界だろう。

そうなると10年近くの歳月がかかってしまう。

問題はそれだけひとつのことを情熱を持って継続できるかどうかだ。

普通の人であれば、まず諦めてしまいかねない。


「一つのことに1万時間費やせばその分野にずば抜けて強くなる」という人もいるが、私はそんなに単純だとは思わない。

実際には50時間を費やした後、90%が脱落する。好きになれない、向いていないという理由でだ。

そしてさらに50時間費やした人の90%があきらめる。

このような普遍的なサイクルがあるんだ。運だけでなく、続けるだけの熱意も必要だ。

1万時間費やした人は、ただ1万時間費やした人ではない。

自分で選び、さまざまな過程の中で “選ばれた人” なんだ。



ビル・ゲイツはこう述べる。

何か一つの物事を極めようとするには、何かを犠牲にしなければならない。

人生の時間は限られている。

プライベートの時間をすべてFXに費やすといったストイックさがなければ“一万時間”は達成できない。

トレーディングでより早く結果をだしたいのであれば、日々の生活におけるFXのプライオリティを意識して変えなければならない。

「そのうち稼げるようになるだろう」といった甘い考えでは、おそらくいつまでたっても勝つことはできないだろう。

“選ばれた人”になるためには相当な覚悟がいる。

「わたしはFXの為にすべてを犠牲にした」と自負できるまで徹底的に打ち込める人が、より早く達人の頂に到達するのだ。
[ 2014/02/17 06:12 ] ストラテジー | TB(0) | CM(0)

トレード環境について

トレーディングはノートPC一台でもできる。

しかし、仕事として本気でとりくむのであれば最低限の設備が必要になる。

一般的に専業トレーダーは幾つものモニターを並べてトレードしているというイメージがあるようだが、一日のうちに頻繁に売買するのであれば、やはりある程度のモニターの数を揃えたほうがなにかと便利だ。

モニターの数が多ければより多くのチャートを同時に見ることができ、いちいち画面表示を切り替えるといったわずらわしさからも解消される。

「木を見て森を見ず」という諺があるが、日足、4時間足、1時間足、15分足などといった複数の時間軸を比較することによって、相場の全体の流れを俯瞰できる。

このように複数の時間軸を同時に見ながら相場状況を読むことを、マルチタイムフレーム分析と呼ぶ。

ただ、個人的には全ての時間足チャートをチェックする必要はないと考えている。

とくにスキャルピングのような極端な短期トレードの場合、1時間足や日足を見てもあまり意味がない。

またスイングトレードであれば、ティックチャートや1分足などを表示させると、どこでエントリーしていいかかえって混乱が生じてしまうだろう。

僕自身はマルチタイムフレームよりも、同じ時間軸で他の通貨ペアを比較することが大切だと思っている。

ユーロ円の取引を行うにしても、ユーロドルやドル円などの通過ペアを同時に見ることによって、どの通貨がより強いトレンドを形成しているか、その相関関係が視覚的に確認できる。

監視する通貨ペアが多ければ多いほど、エントリーチャンスが多くなる。

また異なるFX会社のチャートを同じ通貨で表示させておくと、レートの微妙な違いが見て取れるだろう。

NYダウ、日経平均株価、金や原油、VIX指数といった為替以外のチャートも表示させておくと、投資家の資金の流れがより大局的に把握できる。

一度マルチディスプレイの環境を体験したら、もうノートPC一台ではトレードできないことを痛感するだろう。

FX会社も2つ以上の口座を開設しておくことをお勧めする。

理由はFX会社のサーバーがダウンするリスクに備える為だ。

チャートのレートが固まっていても、実際のレートは動いている。

サーバーダウンしている最中になんらかの材料で大きな値動きが発生したときに、逆指値注文を入れておいた場合でも、指定されていたレートで約定しないケースもある。

万が一大きな損失がでても、FX会社が保証してくれるとは限らない。

このリスクを他のFX会社の口座で建玉の反対の方向のポジションを持ち、両建てすることによって回避するのである。

突然フリーズしたときの予備として、PCも最低2台用意しておいたほうがいい。

起こりうる最悪のケースを想定して、さまざまなヘッジをかけておくと、いざというときに慌てなくて済む。


P1011312.jpg

僕のトレード部屋。

モノクロ写真で見にくいが、右から27インチモニターでクロス円の5分足を表示させており、その他はすべてクロス円の1分足チャートを表示させている。

発注は手前のノートPCで行う。

快適なトレード環境を整えることによって、精神的にも余裕ができ、それだけ勝ちやすくなるといえるだろう。

[ 2014/02/16 21:23 ] FXツール | TB(0) | CM(0)

デモトレードの功罪

いくら投資の本を読んで知識を身に付けても、実際に相場で取引しなければ卓上の空論で終わってしまう。

とはいえ、初心者がいきなりお金をかけてトレードするのは敷居が高いだろう。

最初はやはりデモトレードによる取引をお勧めしたい。

仮想マネーを使って実際のFXでのトレーディングをシミュレーションすることで、リスクを負うことなくゲーム感覚で経験を積むことができる。

ツールの使い勝手に慣れるところから始めて、様々な通貨ペアの癖、レバレッジの効かせ方、エントリーやロスカットのタイミングなど、自分の思いついたアイディアをいろいろと試してみるといいだろう。

実際の相場環境とほぼ同じような体験ができるデモトレードだが、1つだけ大きく異なることがある。

それは取引時の精神状態だ。

デモトレードでは自分の持つポジションに対して、いくら値動きが逆行しても実際の資産が減ることはない。

それに比べて、自分のお金を賭けたトレーディングでは、どうしても精神的に余裕がなくなる。

デモトレードでは冷静な判断のもとに売買していたのに、リアルにお金のかかったトレーディングになるとあらかじめ設定しておいたポイントで損切りができなかったり、無茶なナンピンをして損失をさらに広大してしまったりと、当初の思惑通りのトレードが出来ないことに気付かされる。

ポーカーでは自分の感情がプレイする能力をさえぎってしまう状態、つまりキレた状態の事をティルトと呼ぶが、ほとんど全てのトレーダーが一度はティルトを経験する。

含み損に耐え兼ね、現実を逃避し、ノートPCを閉じ、気が付けば口座にあるお金をほとんど失ってしまった。

あるいは、PCのモニターに向かって怒りの言葉を連発し、マウスを放り投げてヤツアタリするなどといった愚行に身に覚えのあるトレーダーも少なからずいるだろう。

FXは感情を刺激するという面で熱くなりやすいゲームだが、常に冷静沈着にトレードしなければ生き残れない。

ティルトの状態に陥らないことが常勝トレーダーへの近道なのだ。

ところが、デモトレードにおいてはそこまで精神的に追い詰められることはない。

当然のことであるが、お金がかかっていないからだ。

ノーリスクとリスクがある状態とでは、プレッシャーがまったく異なる。

デモトレードで期待値の高い手法を編み出しても、リアルマネーを用いたトレードではそのとおりに実行できるとは限らない。

したがって、ある程度経験を積んで上手くなるためには、自分の口座で心理的にリスクを背負った状態でトレードするべきなのである。

ただし、最初は少額であることに越したことはない。

なぜなら、FXを始めたほとんどの人が最低1回は口座を壊滅させているからだ。

致命傷にならない程度の心の傷を負って、徐々にトレードが上手くなっていくのがちょうどいい。

デモトレードでは負けてもトラウマとして残らない。

なぜ負けてしまったのかという悔しいという気持ちも起こらず、自分の過去の取引を分析することもない。

なにごとも上達するには、心の痛みが不可欠なのである。
[ 2014/02/15 03:06 ] メンタル | TB(0) | CM(0)
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