日本は株式投資をしていない人が多いのでまったく話題にならないが、今年は未曽有のバブル相場であり、その恩恵にあずかった投資家も多かったのではないだろうか。
ナスダック、ダウ平均をはじめ世界30カ国以上の株価が史上最高値をつけた。
それと連動するように日経平均も80年代バブル崩壊後の最高値を更新した。
世界全体の株の時価総額は9500兆円で、わずか1年で1500兆円も増えた。
株価が騰がるとドル高円安が加速し、右肩上がりのカーブを描くのがこれまでのセオリーだったのだが、今年は違った。

ドル円週足チャート
年明けの118.60円から9月の107.30円まで変動幅は11円ちょっとに満たない。
変動率にして10%もなく、株価の大暴騰と対照的に方向感のないグダグダな動きになった。
その大きな理由は米ドルの大幅安だ。
対ユーロの2017年の下げ幅は2003年以来の大きさとなった。
これにより円安トレンドも米ドル安によって相殺され、年間を通してレンジ相場になった。
債券や原油、金も買われた。
なによりも目立ったのはビットコインをはじめとする仮想通貨の高騰だ。
市場規模も3兆円から65兆円へと膨れ上がった。
トレーダーとして果敢に攻めた者と、暴落を警戒し手を出さなかった者が明暗をわけた年になった。
仮想通貨のような変動幅の大きい市場に参入すると、為替のボラティリティが物足りなくなってくる。
FXの投機対象としての魅力、市場における存在感が薄まっていることを感じた。
レバレッジ規制が施行される前に主戦場をダウや日経225先物に乗り換えることを真剣に検討している。